天使と暮らす男

エリス、そのマラカスはどこから取り出したんだよ。
ステキで貴重なおっぱいさん、マルガリータと暮らすアントニオ。
どこから見ても幸せそうなそのカップルには秘密があった。
それは、アントニオは「マルガリータを殺せ」というマルケスの依頼を請け負った殺し屋だったこと。
しかしアントニオは「天使」を見つけてしまった。
過去を、銃を捨て、マルガリータと生きるアントニオ。
しかし、マルケスの放った殺し屋が二人に迫る・・・。
「過去は捨てた。人も傷つけないと誓った。でも今は違う。俺は戦う。愛する天使を、俺のすべてを守るために。」
カッコイイ・・・。カッコイイよ・・漢だよ、アントニオ。
冒頭のチンピラに絡まれても耐えるアントニオのシーンは、人を傷つけないという誓いを守る決意の固さを表すシーンだったことがわかります。
しかし、愛する者を守るためなら銃を再びとることも厭わない。
そう、すべては愛のため。
ところがさらわれたはずのマルガリータが出てきて・・アレ?
エリスの機転で、マルガリータは無事で、代わりにエリスがさらわれたことが判明します。
「ぐっじょぶ」
自分で言うか、エリス!
「こんなガキのどこに惚れたんだ?わけがわからねぇ。」
ワケがわかんないのはアンタだよ、アイパッチの殺し屋さん
結局、マラカスを武器にエリスは自力脱出。(自由すぎる・・・。)
しかしエリスにマラカスを打ち付けられ、頭をおさえていたはずの殺し屋は、店内で血を流し死んでいるのですね。
店先から立ち去るリカルドとリリオ。
どうやらリカルドは陰ながらエリスの身を危険から守る任務をローゼンバーグから引き受けているようにも思えます。
エルエーの脱出も、ジョディ"ブルーアイズ"が機密資料に目を通すことも、想定の範囲内だったローゼンバーグ。
「本当のエリスを目覚めさせる」とはどういう事なのか?
ローゼンバーグの狙いは一体何なのか・・・。
ところで、途中、エリスはアントニオとマルガリータの関係を自分たちになぞらえます。
エリスにとってナディは自分を狙いに来た賞金稼ぎ。でも今は仲良し。
「いーんだよね?笑っても。」
ナディとの関係、その絆が、個人的なエリスの人格との間に結ばれたものであって、賞金首としてのエリスに結ばれたものではないことを、エリスは確認しているのです。
ナディは、エリスにとって、すでに他のものと置き換えることのできない存在へと変貌しつつあります。
しかし、ナディの本当の目的はエリスの保護。
エリスを守るために銃をとることは、ナディにはビジネスでもあるのです。
ナディにとってのエリスとはどのような存在なのか?
その絆を試される日が、いつか来るのかもしれません。