かぼちゃリモネ

ASねえさまのところで、この前の土日、ハロウィン祭り〜期間限定全員プレゼント〜が開催されました。(すでに終了。)
わたくしも「かぼちゃリモネ」を頂きました。
リモネとアーさんかわゆす。
しかし、ピンク頭よ・・・かなり間違ってるよ、その格好(笑)
なんにしても心のヘリモーに新たな回転力が加わりましたよ。
こんな無謀な企画をやってしまわれるASねえさまに感謝です。

4月〜9月期終了

というわけで、少し最終回の感想のアップが遅くなりましたが、毎週楽しみにしていたエル・カザド桃華月憚が終わってしまいました。
全体を通しての感想は、そのうち気は向いたときに書こうと思ってますが、その後の予定は未定。
次に何を視聴するか、とか現時点では全くノープランです。
後半顕著になったダラダラとした調子での感想文書きスタイルだと自分には週2本でも結構限界っぽい。
感想文書きはしばらくお休みかな。
率直に言ってシムーン2期が見たい。
見たいよ、ネヴィリル。

パル彦伝説はツヅク。
まさか桃香にも手をだしていたとは・・・。
なんという見境のなさ。
まあ、ぶんなげられてましたけど。

石剣に桔梗の作った(不完全な)人形を重ねるアンナのシーンから始まった今回。
胡蝶三姉妹が人形から生まれるシーンもはっきりと描かれていますね。
三姉妹間の上下関係はあんがいテキトーに決められていたようです。
石剣と人形から生じた桃香と異なり、桃花はやはり由美子の小説の登場人物として原稿に書かれたのがその存在のきっかけである様子。
「・・・だって、生きとし生ける人間は、誰一人として自分が何故生まれてきたのかを、自分がこの世に存在する理由を、それほど大切なことを、知っていないから。」
由美子の執筆するこの文章。
桃花が産み出された理由は結局説明されないのではないか、となんとなく考えていたのですが、予想していたのとは逆方向から、あっさりとカタをつけられてしまいました。
桃香と桃花の生のはかなさは、我らの生のはかなさと同質のものなのだ、ということを桃華月憚は繰り返し描いていたように思います。
だから桃花が産み出されることになったその目的のようなものに関しても、扱いがとても軽かったり、あえて触れられずに終わるのかな、と。
正面突破してきましたよね。
由美子の言うように、生きていることの意味や目的を自ら知って生まれるものなどいないのです。
だから桃花というキャラクターの登場にも意味なんてないのよ!
というのは言い過ぎかもしれませんが。
荒技で無理矢理納得させられた気分がしないでもなし。
逆再生で物語を追ってきた私たちには、桃香と桃花がどのように生きたのか、それをすでに知っています。
だから桃花の生について、今知り得ている以上の意味を見いだそうとするのは野暮なだけなのかもしれません。
桃香に投げ飛ばされたパル彦が目覚め、桃香について由美子たちに問うシーン。
桃香に関してはすでに実在の人物として由美子と寧々は認識しているのですね。
一方、桃花(本当にパル彦が聞きたかったのはモ・モカについてだったわけですが)は、この時点では、まだ小説中の作中人物の扱いであることがわかります。
上津未原への列車の中で弁当を一緒に食す真琴と白川さん。
途中、最終回なのに微妙な個性的な作画キターと思ったら、真琴の中の人だったのですね。オタエリ好きだ。愛してる。と、とりあえずフォロー。
列車が上津未原へのトンネルを通過するその時。
幻想暗夜行路のみなさんや、なにかの儀式の風景、仮面の男のミイラ、そしてジュナがモノクロで一瞬映し出された後、強い風が舞い散る花びらを巻き込んで車内に吹き込みます。
降臨する桃花。
この世に生まれ落ちてすぐに弁当(真琴と白川さんの二人分)を食ってます。
ああぁああぁ、モノ食って幸せそうな桃花を見ているだけで癒されます。
真琴たちと桃歌台学園の編入手続きにやってきた桃花。
もちろん桃花の名前は初め名簿にないのですが、空欄だった場所にいつの間にか桃花の名前が書き込まれています。
携帯電話も通じない、ジュナの力が支配する上津未原。
守東家では清春と由美子が二人を出迎えます。
上津未原の現実は桃花を受け入れる形にことごとく改変されているようですね。
夜。母親の元へ電話をかけようとして電話番号を思い出せない桃花。
浴場で佇む桃花の姿は今回の冒頭で由美子が小説の一節として記述していたあのシーンと同じようです。

「私は、いつからここにいるのだろう?」
とベッドで物思いに耽る桃花。
そういえば、桃花のこの問いかけに対する桃香からの答えが「幕」の回にありましたね。
そんな桃花の部屋の窓の外に現れる桃香
花の乱れ散る月夜、桃花と桃香の初めての出会いの場面。

「前にあったことありますか?」
「はぁ?」
「会いましたか?」
「まさか。」

放映上の第一回「桜」のラストシーンに似た会話がありましたね。

「そう・・ですか・・・。あ、あのお名前は?」
桃香
「私は桃花です。たぶん。」
「たぶん?」

個人的にはココで「オワリ」になっていても良かった気がしなくもなく。

「私には、もう、時間がないような気がするのです。」
「時間が?」
「はい、私には時間が・・・・・・ありません。」

消滅の言の葉によって上津未原での短い生をまっとうすることを思えば、その予感、ということなのかもしれません。
が、むしろ「もう尺が足りません」と言っている気がしないでもなく。
「オワリ」
えええええー、ここで終わっていいのかな?かな?
という気分ですが、そういうの込みで目論み通りなのかもしれません。

とにもかくにも、桃華月憚もこれで本当の「オワリ」なのですねー。
しばらくは、物語全体にばらまかれたパズルのピースを、もう一度、あれこれ頭の中でつないで楽しもうかな、などと思います。
全体を通しての感想も余裕があればそのうち書くかもしれません。

輝く女

ついに終わってしまった。
ナディとエリスの旅をもっと見ていたいのに、それなのに物語が終わってしまうということに対しての寂しさを感じてしまいます。

ロベルトとニーナ老夫婦の営む小さな店で店番をしているナディ。
街でゆっくり映画や買い物を楽しんできてと、二人を送り出します。
手を降るナディは、ごく普通の(男物っぽい)シャツとパンツを身につけ、あの独特だった(ちょっぴりフロエ風味のシルエットの)髪型も今は三つ編みにしている様子。
ポンチョもガンベルトも身につけていない普段着の(相変わらず色気のない)ナディです。
声をかける保安官ペドロと息子のホアキン
「・・おぅおぅ、また挑戦的な目をしてぇ。」
「男女。」
ナディの胸がぺったんこだ、という意味だよねっ?ホアキン
キャラデザやってる菊地洋子作監回ですから、このぺったんこナディこそが、エル・カザドのデフォです。(よね?)
リカルドの見てる前で水着で温泉に入ったとき(「逆らう女」)は、がんばってパッドを2,3枚重ねたんだよね?ナディ?
(遺言があったらどーぞ?)
・・・それはともかく、
店番をペドロにまかせ、ハンモックで寝てるエリスを起こすナディ。
伸びた髪を後ろでくくっていたり、オーバーオールの片方の肩がはずれたまま着ていたり、相変わらずの独特なセンスのエリスですね。
「空、高いね。」
「メイプルリーフ」の時には、博士に向かって言ったこのセリフ。
今はナディが聞いています。
良かった。良かったね。エリス。・゚・(つД`)・゚・

店の手伝いをしてくれているペドロとホアキン
ペドロにありがとうと礼をいうナディに、ホアキンは「男女」と相変わらずの調子ですね。
でもそんなホアキンも頭を撫でてくれるエリスには満面の笑みで応えています。
親しみに満ちた4人のやりとりから、ナディとエリスがこの町で生活し始めてから相応の時間がたっていることが伺えます。
ホアキンの「男女」に対して「今度言ったら撃つぞ。」と返しているナディをやさしく見つめるペドロ。
おおおおぉ?ここにきて、ついに(エリスよりも)ナディに興味を持つ男性キャラが登場か?
カウンターで休憩している場面。ペドロには死んだ奥さんがいたようです。
再婚しないの?というナディの問いに、一瞬、動揺しつつ、そうだな、と返すペドロ。
しかし、
「エリス、結婚してあげたら?ホアキンも気に入ってるみたいだし。」
「ナディがいいならいいよ?」
いやいやいやいやいやいやいやいやいやいや、
ナディを狙ってるペドロさんならずとも「待った」をかけますよ?
「こちら側」の百合原理主義の方とか、エリス萌えの方とか、イロイロと。
「何よ?イヤなの?」
「いや、そうじゃなくて・・・。そういうことなら、オレは・・・。」
次の言葉をためらうペドロを無心で見つめるナディ。
ナディのラヴ電波受信感度は低いですな。うむ。
「ナディ。実は、その・・・」
とペドロが言いかけたとき、そこへ戸を開け入って来るサングラスをかけ醜く太った二人組。
あからさまにアヤシイ二人ですが、いらっしゃいと声をかけるナディ。
ナディたちに近づこうとする二人組にペドロが割って入ります。
「どこへ行くんだ?旅行か?」
ペドロが保安官であることに気付いた二人組は帰っていきます。
再び現れたら連絡しろというペドロ。
ホアキンも両手をひろげてエリスを守る姿勢を見せてますね。いっちょまえに。
夜。
帰ってきた夫妻と食事を共にするナディとエリス。
次の日曜は一緒に遊びに行こうという夫妻。遠慮するナディに夫妻は、
「みんなで行きたいんだよ、ナディ」
と、声をかけます。
ナディ、エリスの二人と共に楽しみたい、という夫妻の言葉からは、二人が夫妻にとって、もはや他人ではないという響きが感じられます。
承諾するナディ。
しかしその瞳はどこか生気を欠いているようにも見えます。
ベッドに寝転がるナディ。
「みんなで遊園地か・・・。明日の心配はなくて、時間がゆったり流れてて、これが幸せって奴だねぇ・・・。」
それはどこか自分に言い聞かせている言葉のようにも思えます。
エリスがシャワーから帰ってきたとき、拳銃の手入れをしているナディ。
「錆びちゃうかなぁ、と思って。」
「もう出さないって言ったのに。」
エリスに見つかったことでバツの悪そうなナディ。
一方、ウォータークーラーから注いだ水がぬるかったため、コップの中に氷を「力」で作り出すエリス。
それを咎めるナディですが、どうやら「賞金稼ぎ」と「魔女」という素性を隠し「銃」も「力」も使わないことにしているようです。
「バレたらここに住めなくなっちゃうんだから。」
「そうかな?」
賞金稼ぎだったり、不思議な力を使ったりするのは、他人から見れば物騒で、気味が悪いと受け取られかねないというナディ。
「せっかく手に入れた理想の暮らしなんだからさ。」
翌日。
店の窓を拭いているナディ。
窓ガラスに映るボンヤリとした表情の自分にハッとし、その視線は自然に自分の体へと落ちてゆきます。
そこには、かつてナディのトレードマークだったポンチョはありません。
大丈夫かと声をかけるエリス。
エリスはナディの変調に気付いているようですね。
そんな二人の前で停止するアミーゴタコスの車。
降りてきたのは、エル・カザドのセクシー担当、ブルーアイズさん。
入社数ヶ月で支部長までのし上がったというブルーアイズ。さすがですね。
というかアミタコは魔女の末裔の資本で経営されて居るんじゃないかという疑いが私の中では晴れませんデスよ。
リカルドたちに会ったというブルーアイズが聞かせた一本のテープ。
そこには懸命にタコスソングを歌うリリオの声が。
リカルドはリリオにブーメランを教えながら今も旅を続けている、とブルーアイズは言います。
「旅」に反応するナディとそんなナディに気付くエリス。
「・・・ナディ、また、旅に出たい?」
根っこのない旅暮らしなんてもうたくさん、と言うナディ。
そして、ここでの暮らしが好きでしょ?とエリスに逆に問いかけます。
「私もここが大好き。」
じゃあ変なことは言わないの、とナディ。
この会話の直後に現れた例のメガネ男の姿に一瞬肝が冷えましたが、そっくりさんの別人(中の人は同じ)で、しかもブルーアイズの部下。
チラシ配りさせていたようですから、さぞブルーアイズにコキ使われているのでしょう。
大変だなぁ、メガネくん。
ブルーアイズはそんな彼を実直でイイ子と評価。
「実はアンタ、ローゼンバーグが好きだったんじゃない?」
というナディのツッコミに、
「かもね。」
と、大人の余裕で返すブルーアイズ。
もちろん冗談なのですが、翻弄されるナディの変な顔が楽しい。
そこへアミタコの車に帰したはずのメガネくんが戻ってきます。
例の二人組の片方に銃を突きつけられて。
銃で脅されながら入った店内ではもう片方の男によってロベルトとニーナにも銃が向けられています。
ナディとエリスのことを知ってそうな二人組。
でも、アンタたち誰さ??
「オカマの人だ。」
エリス、すごいよ。原型とどめてないのに。
「狙う女」で生死不明で退場したはずのオカマ二人組。
生きてたんだなー。大けがだったらしいけど。
エリスに懸かった賞金でダイエットを夢見る二人組ですが、エリスさんから悲しいお知らせが。
「私はもう賞金首じゃないよ。」
愕然としている二人組。
でも、こんなに太ってタダでは引き下がれない、と逆ギレぎみです。
店内の様子を窺っているホアキンに気付いたエリスは、ペドロに伝えるように仕草でメッセージを送ってますね。
一般市民を撃っちゃうとただの人殺しだよ、というナディにマシンガンで応えるオカマ。
こんな時でもブルーアイズは肝が据わってます。
「感情に流されると、後で後悔することになるわよ。」
と、一歩前に出て説得を試みるのですが・・・。
「すっこんでてよ、オバさん。」
相手が黒ネヴィ様なら、すかさず「ぎゅー」が飛んできますよ。
というか、ブルーアイズの口元が歪み、目が据わってます。あらら。
ブルーアイズ様もその手の言葉に敏感なお年頃なのですね。
オカマに近づきながら、そっとナディに合図を送るブルーアイズ。
ナディがわざとらしいクシャミで注意をそらしたタイミングで反撃が始まります。
割とあっけなくナディとブルーアイズに制圧されるオカマ二人組。
取り押さえようとするナディをはねのけたりしますが、奪った銃を構えたエリスとホアキンの知らせで駆けつけたペドロに威嚇され、手を挙げるオカマ。
しかし、ペドロがナディに駆け寄った一瞬の隙をついてエリスの銃を奪い返します。
ペドロに銃を捨てろと命じ、再び優位に立つオカマ。
エリスに向けられた銃口が火を噴きそうなその一瞬、ホアキンが間に割り込んできます。
「だめっ!」
「力」を使うエリス。
そしてとっさにペドロの捨てた銃を拾い、もう一人のオカマの銃を弾き飛ばすナディ。
「遺言があったら、どうぞ。」
ナディにとっては久しぶりに実戦で使用した決め台詞だったことでしょう。
ナディたちの活躍により、オカマたちは警察に引き渡されたようです。

夕刻。
かつてのスタイルで旅支度中のナディとエリス。
二人はしばらくの間過ごしたこの町を出て行くつもりのようです。
賞金稼ぎ、そして、魔女であることを夫妻に告げる二人。
「・・・とにかく、今日までありがとう。なんてお礼を言ったらいいか・・・。」
別れの言葉を探すナディに夫妻は言います。
行かないで欲しい、と。
夫妻は理解しているのですね。素性を隠してきたナディたちの思い。
素性を知ってなお、これまでと変わらぬ、いや、むしろいっそう強い思いで、この場所にいて欲しいと願う夫妻。
その時、ナディの目から涙が溢れ、落ちます。
「ありがとう。」
愛情を示してくれている相手に対し自分自身を偽っていることの後ろめたさや、居心地の悪さ、そして本当の自分をさらけ出したとき、その関係が壊れてしまわないかという不安。
それら諸々の感情が、夫妻の温かい心に触れ、溶け出し、一気に流れ出た、そんなナディの涙です。
「待つ女」の頃には、たとえ望んでも叶わぬ願いだった家族のぬくもり。
ナディは旅路の果てに、ついに「家族」と呼ぶに値する絆を見つけたのですね。
夫妻の申し出を聞き、良かったね、とエリスにいうナディ。
一方、エリスは夫妻に感謝を述べつつ、再び旅に出るというのですね。
「目が輝いているナディが、好き。」
だから、と。
ドアの外で聞いていたペドロ、ホアキン親子とブルーアイズ。
ペドロはホアキンを抱きしめながら、
「・・・そうか、そうだな・・・」
と呟きます。
ペドロもまた、ナディを送り出す覚悟を決めたのでしょう。
旅に出よう、というエリス。
よし、行こう、というナディ。
新しい旅立ちの朝。
少し心配そうに、しかし、優しい表情で二人を見送る夫妻。
笑顔で送り出すペドロ。涙ぐみながら手を振っているホアキン
親しい人々に見送られ、ナディとエリスは旅に出発します。
二人はもう根無し草ではありません。
帰る場所があり、そして、そこで二人を待っている、あたたかな人々がいます。
遠く離れていたとしても、その絆は、きっと二人を支えることでしょう。
ブーメランを自力でキャッチ出来るようになったリリオとそれを見守るリカルド。
微笑みかけてくるメガネくんに何とも言えない表情のブルーアイズ。
それぞれの未来をなんとなく予感させるカットですよね。
どこに行こうか、と問うナディに、リリオに会いに行こう、というエリス。
ナディのその瞳の輝きを見て、どことなく満足げなエリスです。
そして、二人で声を合わせての「いえっさ」。
さわやかで、希望を感じさせるエンディングで良かったです。はい。

最後のスペシャルゲストはMADLAXチームがまとめて投入された感じですね。
カロッスァ、ヴァネッサ、チャーリー、レティシア
懐かしい。また見返してみたいです。暇があれば。

最後に全体を通しての感想を少し書こうと思ったのですが、ただでさえここまでダラダラと書き連ねているのに、さらにダラダラ続けるのもいかがなものか、と思うので、別記事で、またそのうち気が向けば書くかもしれません。

今回はMXTVで捕獲。
しかし、やられた。また、してやられたよ。全く油断ならねえ。
完全に予想のナナメ上方向に裏切られた。(イイ意味で。)
えーーっくす
・・・って、おい!本当にプロジェクトX風味なのかよ!!
時系列的には「桜」の後。
内容的には総集編+後日談+α。
よく最終回の一つ前の回が実質的な最終回だ、などという事を聞きますけれども、今回の「〆」は、時系列的な意味での桃華月憚最終回ですね。
だから「X」じゃなくて「〆」なのか。はぁーーー。
プロX風味の演出に気を取られているうちに、水戸部ナレーションやインタビューされているキャラが、さらりと重要情報をしゃべっていたり、その情報を頭で吟味する間もなく次の小ネタが繰り出されてきたりと、とってもカオス。
一番ひっくり返ったのは寧々ねーの次の証言。
寧々「由美子さまは、それはつらい過去をお持ちで・・・。かつて、想像妊娠によって生まれた女の子を亡くしてからは、ますます、生き甲斐を失っていたのです。」
待てェい!お前は、今、聞き捨てならぬ事を言った!!
ちび桃香は「想像妊娠で生まれた子」?!?!
あまりの衝撃に、頭の中では「ずっと由美子のターン♪」っていうフレーズがリフレイン。
他にも、
香陽「そっちのネコじゃなくてぇ〜」(どっちのネコだよ)
白川さんと香陽の淫靡すぐるエロシーン。(ここがヤバくて放映出来なかった??)
そしてパル彦に対する水戸部ナレの
「かぶせるな(怒)」(ですよねー)
美鈴先生「桃香ちゃん?そういえば、あの子だけは一度もムニャムニャをしたことが無いわね。」
(ムニャムニャって何?!)
益之、清春(清次)の(微妙な)ミニコント。
などなど盛りだくさん。
回想シーンは目線入り「イメージ映像」テロップ入り。
シリアスで泣ける消滅の言の葉のシーンも全く台無し。
そして各シーンを盛り上げる(?)素晴らしい水戸部ナレーション。
これだけギャグとエロスとパロディ(セルフパロディを含む)でぐちゃぐちゃなのに、桃華月憚という物語本来の主人公とも言える守東由美子、彼女が語る最後のシーンは、とてもせつなく胸に迫って不覚にも泣きそうになってしまいました。
桃香の居ない世界で、一歩一歩、現実世界の生へ向かおうとする由美子。
非常におおざっぱなことを言えば、桃華月憚とは、現実に傷つけられ、苦しめられた守東由美子という一人の女性が、現実から撤退し、フィクションの世界での魂の浄化を経て、現実に回帰するまでの物語なのだろうと思います。
そして、上津未原を浄化し、同時に由美子を浄化したのが桃香と桃花の物語だったのではないか、と。
それにしても、どこまでも桃華月憚らしい、いい「〆」でした。
うん、いい最終回だった。
次回は「華」。
放映上の最終回であり、桃香と桃花が出会う物語の始まりでもあるわけですが、どのようにまとめてくるのか興味津々。

聖なる女

「よぉ、お待ちどう!オレ様こそマッシーモ。通称クレイジーマシモ。監督としての腕は天下一品!伏線?回収?だから何?」

・・・これは、アレです。
真下監督からの挑戦状。
ついてこられるものならついてこいやっ!
っていう・・・。

ナディたちを追うブルーアイズ一行。
その背後で、「惑う女」の回で老人を操っていた魔女(ザイダ?)がぶつくさ何か言っています。
「けがれなき魂を持つものよ。声なき声に耳をかたむけ、真の意を汲むものよ。」
この声は、三石議長!!
そして呼びかけられているのはリリオなんですね。
なんのためにリリオに接触したのか?それは、のちに明らかになります。

ついにウィニャイマルカ(マチュピチュっぽい)へ辿り着いたナディたち。
エリスの先導で地下施設に入っていきます。
待っているのは祭壇っぽい巨石の構造物と石柱の上の超でっかいインカローズ
「待っていました。ここは古の魔女達が祈りを捧げた聖地です。」
出てきたよ、着飾った変態マスターが。
ローゼンバーグ曰く、永く眠っていた遺跡の力がエリスが近づくことで甦ったとのこと。
ナディの撃った銃弾はインカローズの力に阻まれローゼンバーグに届きません。
ローゼンバーグがただの人間であることを考えると、あの妙ちきりんな衣装と装飾品は、遺跡の力を制御するための遺物のようです。
今回のナディはちょっと強い。
地面から突然現れる石柱を避けながら、エリスにも飛んでくる石塊を銃で撃ち砕いていきます。
ローゼンバーグの銃も弾き飛ばし突きつける決め台詞。
「遺言があったらどうぞ」
ローゼンバーグは自分が博士を殺したことをついに白状します。
エリス覚醒のためにはエリスの愛する者の死が必要だったというローゼンバーグ。
復讐のためにこんなことをしているのか、というナディに、ローゼンバーグは答えます。
自分の目的は復讐ではないと。
Bレディさん、とっても役立たずです。でもかわいいから許す。
ここからローゼンバーグが語り出すこと。そのすべてが真実であるとはにわかには信じられないわけですが、彼曰く、
プロジェクトリバイアサンが凍結された後、エリスをシュナイダー博士にあずけたのは自分であり、
博士とエリスが心を通わせ、やがて愛しあうようになることも計画のうちであった、と。
ローゼンバーグの話を聞くうちにエリスがハァハァし始めます。
「エリス、君はあまりにも美しすぎて、私には触れることさえままならないのだから。」
「そんな話、嘘だから!」
と、ナディ。
しかし、
「エリス、私は君を愛しています、エリス。」
キモいよー、ローゼンバーグ。てか、それ、愛の告白であって目的じゃないだろ!
しかし、エリスの覚醒が始まってしまいます。
明確な説明があるわけではないので、この部分のローゼンバーグの言葉が本心なのか、それとも演技なのか判断に迷うところです。
(個人的にはメリッサがあまりにもカワイソス(´・ω・`)なので、演技であると思いたい。)
いずれにしても、それはエリスにシュナイダー博士殺害の記憶を思い出させ、魔女の力の覚醒を促すための罠だったようです。
赤い光に包まれ、宙に浮かぶエリス。
「エリスはたしかに受け取りました。ナディ、あなたには死んでいただきます。」
うってかわって冷淡な口調で告げるローゼンバーグ。
例の呪文を唱え始めます。
青い光に包まれ、生贄を捧げる台座のようなものに横たわることになるナディ。
ナディの体からは、生命力(たぶんそんな感じの何か)が奪われ、インカローズを経由し、エリスに魔女の力として注ぎ込まれている様子です。
渦巻く空に伸びる赤い光の柱。
それを見てブルーアイズたちは、ナディたちの場所へと急ぎます。

体の力を奪われていくナディ。
「ごめん。ごめんね、エリス。あたし、あんたのことを、もう、守れそうにない・・・。」
そんなナディにエリスは語りかけます。
「ナディ。私も、もうダメ。ナディと過ごした思い出、消えそうになってる・・・。」
エリスのポケットから出てくるコイン。
エリスの弾いたそのコインはナディの頭上に浮かびます。
「・・・おつりはとっといて。」
その一言でエリスの意図を理解するナディ。
「・・・あたしを、撃って。」
そんなことできない、とナディ。
しかし、エリスは涙を浮かべながら訴えるのです。
自分がナディとの記憶を失い、ローゼンバーグに操られ、魔女の力で誰かを傷つけるのは、絶対にイヤだと。
でも、と逡巡するナディにエリスはさらに訴えます。
これしか方法がないと。
エリスは自分が自分であるうちに、大好きなナディの手によって死にたいと願うのです。
そしてナディはそれが自分にしかできない仕事であることを理解します。
「・・・わかったよ。その仕事、確かに引き受けた。」
宙に浮かぶコインを握りしめ、そしてナディは銃をエリスに向けます。
「・・遺言があったら・・どうぞ・・」
「・・大好きだよ、ナディ・・・。」
「・・エリス。」
ナディのまなじりを伝い落ちる涙。
そして放たれた銃弾。
エリスの死によってインカローズの力は失われます。
地面に投げ出されたエリスの体ににじり寄るナディ。
「・・・寂しい思いだけは・・・させないよ・・・私も今そっちへいくから・・・。」
そしてエリスと手に手を取り、寄り添うように絶命するナディ。
二人の愛はローゼンバーグの企みに打ち勝ったのか?
予告から予想されていたこととはいえ、この百合心中END(心中じゃないけど)は悲しすぎます。
そこへようやく到着するブルーアイズたち。
リカルドがローゼンバーグに銃を向け牽制する一方で、ブルーアイズは二人に駆け寄ります。
眠るように死んでいる二人。
「・・違う・・違うわ・・目を開けて、エリス!起きなさい、ナディ!お願いだから!」
二人を喪った悲しみがブルーアイズを満たし、溢れそうになったその瞬間、小さなその手をブルーアイズの肩に置いたリリオが・・・・、
「魔女の力は、お前にも、ある。信じなさい、ブルーアイズ。」
あのリリオがしゃべった!!!!
光り始めるブルーアイズのインカローズ
リリオの呪文詠唱。それはどうやら三石議長がリリオを通じて行っている様子。
そしてインカローズ見ながらハァハァしてるブルーアイズがすっげー可愛いんですが!!!
不覚にも萌えてしまいました。
魔女の力でエリスの傷を修復し銃弾を摘出するブルーアイズ。
リリオは中継役としての力を使い果たしたのか意識を失います。
しかし回復したのはエリスのみ。
ナディの躯は冷たいままです。
「ナディ!!おい、もう一度ザオラル。」
リカルドの呼びかけも空しく力を使い果たしたブルーアイズは意識を失ってしまいます。
ここまで事態を傍観していただけのローゼンバーグは、ブルーアイズの百合を愛でる心を褒め称えつつ、復活したエリスを横からかっさらっていこうとします。
「もはや、インカローズの力は不要です。」
自爆ボタンっぽいものを押すローゼンバーグ。
遺跡が崩壊し始める中、また旅を始めようというローゼンバーグをエリスは、魔女の力で弾き飛ばします。
覚醒し、魔女の力を自在に操ることのできるエリス。
そしてナディとの記憶を失っていないエリスは、ナディの体を抱きしめ、その魂を呼び戻すのです。
ザオリク!そして、ベホマズン
ナディを抱きしめるエリスから溢れる光。
その光に照らされリリオとブルーアイズも意識を取り戻します。
エリスの背中を再び抱きしめるナディの手。
ナディ復活!!
タコなぐりになる身の危険を感じたのか、逃げ出すローゼンバーグ。
追いかける二人。
その時、何かを感じ取り振り返ったエリスは、そこに博士の幻影を見ます。
ローゼンバーグによるハインツ・シュナイダー博士殺害から始まったエリスの旅。
人工生命体であるエリスに、人間としての幸福を、という博士の願い。
ローゼンバーグによって絶たれてしまった博士のその願いが、今、叶おうとしています。
(ありがとう、エリス。)
その言葉は、エリスを過去の軛から解き放つための、博士からの別れの言葉でもあります。
二人を心配し後を追おうとするブルーアイズに議長が語りかけます。
エリスは魔女の力を正しく使う術を身につけた、と。
「これでわれらも心を穏やかにして滅びの道を歩むことができるでしょう。」
そして消える議長。
彼女は現代に生きる本物の魔女なのですね。
ローゼンバーグの企みの一枚上手を行った彼女こそが、エリスとナディの旅の本当の導き手だったのかもしれません。
荒野での最後の対決シーン。挿入歌el cazadorがガンガンかかり、真下テイストたっぷりです。うはぁ。
荒野で対峙するナディとローゼンバーグ。
ローゼンバーグがナディをまっすぐ見据え、銃で狙う中、ナディは目を閉じ銃を降ろしています。
最初のシーン、ナディとローゼンバーグの影が地面に描かれていますが、エリスとエリスの影は表現されていません。
しかし、ナディが目を開くカットでは、ナディの背後に重なる位置から目を閉じたエリスが現れます。
目を見開くエリス。
二人の視線に射抜かれ、目を細めるローゼンバーグ。
エリスはナディから銃を受け取り、ローゼンバーグに向けて構えます。
そのエリスの銃に背後から手を添えるナディ。
見よ!この無敵百合フォーメーション!!
その様を鼻先で笑うローゼンバーグ。
「・・遺言があったらどうぞ・・」
バーンって、エリス!はえええよっ!!
と、思ったのですが、見直してみるとナディと対峙している時のローゼンバーグの銃の撃鉄は引き起こされていました。
そして撃たれたローゼンバーグが大地に横たわっているシーンに映し出されたローゼンバーグの銃の撃鉄は落ちています。
銃声は一発のように聞こえましたが、ローゼンバーグも引き金を引いていたことがわかります。
つまり、エリスの「遺言があったらどうぞ」に対し、ローゼンバーグは間髪入れず無言で撃ってきた。そしてそれに反応したナディがほぼ同時に引き金を引いた・・・という事のような気がします。
「・・・エリス・・・私は・・あなたが・・妬ましい・・・」
この場面、エリスに語りかけるローゼンバーグの目はナディを見ています。
ローゼンバーグが銃で狙いをさだめていた相手、どうしても排除したかった人物、それはエリスをローゼンバーグから奪い去ったナディです。
ところで次の銃弾がぽとりと地面に落ちる場面が問題です。
この銃弾はどこから落ちたの??
素直に解釈すれば、これはナディを狙って撃たれたローゼンバーグの銃弾です。
ナディの命を奪っていたはずのその銃弾は、エリスの魔女の力によって空中で止められていた。
だからナディを排除したいローゼンバーグの思惑を魔女の力で邪魔するエリスのことが、ローゼンバーグは妬ましいのだ、と。
でもひょっとしたらもう一つの解釈が成立する余地も残っているのかもしれません。
あれはローゼンバーグの体から摘出されたエリスとナディの撃った銃弾だ、と。
銃を撃った瞬間のエリスは目を開いています。
一方、銃弾が落ちる場面の直前のカットでは、エリスの目は閉じています。
魔女の力を使う間、エリスが目を閉じていたのだとすると、エリスが力を使ったのは発砲の瞬間ではなく、発砲後のことであり、それはローゼンバーグの体から銃弾を取り出すためだった・・・のかも。
そして、ローゼンバーグは彼の生殺与奪を自由に出来るほどに強力な魔女の力を得たエリスのことが妬ましいのだ、と。
この場合、ローゼンバーグの撃った銃弾の行方が気になりますが、真下主人公補正がかかると敵方の撃った弾丸は異次元に消えるので問題ありません。(おい!!)
旅の終わりを告げるブルーアイズのナレーションと太陽に向かって飛ぶ二羽の鳥。
それは本当の意味で自由になったエリスとナディの姿ですね。
愛でたし、愛でたし。
しかし、ここにきて、こんなにも資質を試されるとは思わなかったぜ、フゥハハハーハァー。
次回は、最終回「輝く女」。
予告映像よりも気になる、ビートレイン公式の画像のあのメガネ男。
信じないぞっ!もうビートレインの予告なんてっ!